【学生の声2025】学外の研究活動と海外学会

2025年度「学生の声」
岩佐 優輝(地球惑星科学専攻 修士2年)

はじめまして、升本研究室修士2年の岩佐です。私は気候変動に興味があり、特に地球温暖化停滞期におけるインド洋内の変動の特徴について研究をしてきました。私の学生の声では、大学内で行う日々の研究とは違った大学外での研究活動についてと、修士の学生にしては珍しく海外で研究発表を2件行ったことについて書きたいと思います。修士課程の2年間で経験できることの一例として、これから進学される方々の参考になれば幸いです。

1. 理化学研究所でのインターン

2025年2月の1か月間、私は神戸に滞在して理化学研究所(以下、理研)のインターンに参加していました。インターンと言っても、一般的な就活の際に行うインターンと異なり理研への就職を目指すためのものではなく(少なくとも修士で卒業する人にとっては)、研究者の方についてもらって勉強するといったイメージのものになります。私は、データ同化という技術について学ぶためにインターンに参加しました。データ同化とは簡単に言えば、観測データと数値シミュレーションを組み合わせてより良いデータを作る技術のことで、大気海洋分野ではデータ同化を用いて作成された再解析データセットがよく用いられるために重要な技術となっています。

インターン期間中はデータ同化の基本から学び、実際にデータ同化システムを自分で動かすことで理解を深めていきました。さらに、このインターンを紹介してくださった人でもある東塚研究室のOBで、現在理研のデータ同化研究チームの研究者である大石さんに都度教えてもらいながら作業を進めていました。これがとても良く、分からないことや躓いたところがあってもすぐに質問して解決することができました。また、私自身の研究では大規模なシミュレーションを行っていなかったので、富岳を用いて計算をするということ自体も非常に良い経験となりました。自分の作業だけではなく、データ同化研究チームのチームミーティングに参加したり、滞在中に行われたハビタブル日本の大蛇行班のミーティングに参加するなど、研究所の様子や研究プロジェクトの雰囲気も知ることができました。

ちなみに、休日は自由なので観光に行ったり、居酒屋で仲良くなったおじさんと3回飲みに行ったりととても充実した1か月になりました。神戸は日本の中でもビールが安い店が多い気がしたのでいい街だと思いました。去年のインターンのページを貼っておくので気になる人は見てみてください。データ同化に興味がある人は大石さんにメールしてみてもいいかもしれません。

インターンのページ:https://www.r-ccs.riken.jp/outreach/schools/20250723-20251225/index.html

2. 海外での研究発表

研究発表のうち一つ目は、2025年7月に韓国の釜山で行われたBACOです。これが初めての海外での発表だったので楽しみでした。東大からも多くの学生や先生が参加することになっており、近い釜山だったのでそこまで不安もありませんでした。ところが、出発の1週間前くらいに変更が生じて少し大変でした。私はポスター発表の予定だったのですが、升本先生から口頭に空きが出たから発表しないかと聞かれ、口頭のほうがいいかなと思い引き受けました。スライドを作るのが遅れに遅れ、結局前日まで作って、日が明けるくらいまで練習していたのでかなりギリギリでした。ただ、発表自体はつつがなく終わり、質問をもらったり、論文を教えてもらったりと有意義なものとなって良かったです。

もちろん期間中は韓国料理を食べたり、飲みに行ったりして楽しかったです。釜山名物というナッコプセという鍋料理がとても美味しかったのでそれを食べるためにもう一回釜山に行きたいです。

二つ目は2025年11月にインドのハイデラバードで行われたIIOSCです。IIOSCはインド洋の研究だけが集まる集会で、これまでの学会では非常に少なかったインド洋に関する発表がたくさん聞けるということでワクワクしていました。ただ、当初は升本先生と行く予定だったのですが、都合により一人で行くことになり、いろんな噂を聞くインドだったので少し不安でした。実際、発表関連で大きな問題が発生しました。今回は最初から口頭発表の予定で、メールで2日目の午前のセッションだと伝えられていたのですが、その後送られてきたプログラムでは2日目の午後にサイレント修正されていました。さらにこれで終わらず、1日目の午前に何を聞きに行くか考えるためにプログラムを見ていたら、なんと1日目の最後に自分の名前があり当日に発表があることを知りました。さすがにかなり動揺しました。こんなこともありましたがなんとか発表を終えてその後の日程は他の人の発表をのんびりと聞いていました。直接自分の研究に関わるような発表もあり、修士の2年間で参加した学会の中で一番有意義でした。

インドなので食事で腹を壊す心配をしていましたが、会場で毎日ちゃんとした昼食が出ていたので無事でした。ただ、ホテルの水道の水はバケツに溜めると濁っていたので気を付ける必要はありました。食事は何でもスパイシーな味でした。私はカレーを1週間3食食べ続けられる人間なので満足でした。

IIOSCでの発表の様子
IIOSCでの発表の様子

3. おわりに

私が修士の間に経験したことを簡単に書いてみました。少しでも参考になっていれば嬉しいです。こういった学会などに参加するのに重要なのは、普段から先生や学生から情報を得て、行きたいという意思表示をしっかりしておくことです。是非、大学での研究だけでなくいろいろな経験をして大学院生活を有意義なものにしてください。

岩佐 優輝(大気海洋科学講座 升本研 修士2年)
[2026.03公開/2025年度「学生の声」]

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