学生の声 地球惑星科学専攻への進学 青山 和弘(地球惑星システム科学講座・修士1年)

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地球惑星科学専攻への進学

青山 和弘(地球惑星システム科学講座・修士1年)

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はじめに

 私は学部生の間は早稲田大学教育学部理学科地球科学専修に所属し、大学院で東京大学の地球惑星科学専攻に進学しました。他大学から進学し、学部とは異なるテーマ・手法の研究を行っていることも踏まえ、大学院進学前の準備や進学後の生活などについて紹介したいと思います。

進学前

【研究室訪問】
 院試後に訪問する制度はありますが、研究室の特色や様子を知るために、特に外部出身の方は院試前に訪問しておくとよいでしょう。私の場合、モチベーションアップにもつながりました。研究室訪問は主に学部3年生の夏頃から始めましたが、翌年の6月に訪問した研究室もありましたし、4年生になってからでも間に合うと思います。初対面の先生方の研究室に他大から訪問するということもあり、かなり緊張しましたが、どの先生も親切に受け入れてくださいました。訪問時に院生の方から院試に関するアドバイスもらえる場合もあります。院試には小論文や面接が含まれるので、訪問が間に合わない場合でも、6月の入試ガイダンスへ参加する、興味のある研究室のホームページを見る、等はしておくことをお勧めします。
 晴れて院試に合格すると、事前に訪問していた研究室も含め、進学アドバイザーの先生に勧めていただいた研究室を訪問することになります。希望研究室を選ぶ際には、研究内容に加え、先生との相性や研究室の雰囲気などの環境面も重要ですので慎重に検討しましょう。可能であれば研究室の先輩方からも話を聞くと参考になります。

【筆記試験】
 興味を持っていた研究室の一部で受験要望科目に指定されていたため、私は専門科目の試験では数学と物理を選択しました。学部での専門と異なっていたこともあり、まず過去問に目を通して出題範囲を確認した上で、授業でカバー仕切れない分野は自分で参考書を買って勉強しました。また過去問は解答が配布されていないため、出身大学で東大地惑を受験する同期と勉強会を開いて互いに教え合うなどしていました。基本的な問題が多いので、1人でも十分対策はできると思います。
 TOEFL-ITP試験に関しては、公式のものを含め参考書を2冊買って勉強しました。TOEFL-iBTに比べITPの問題集は種類が少ないようですので、所属大学でITP試験が実施されていれば練習として受けておくのも良いと思います。
 小論文は、事前に訪問をしていた複数の研究室を意識し、興味を持ったきっかけや東大地惑を選んだ理由も含めて書きました。試験時間が限られており、当日は英語と専門科目で既に疲れ果てていると思いますので、事前に内容をまとめておくことをお勧めします。私は文字数確認も兼ねて、あらかじめ原稿を作っておきました(もちろん試験中には見ることはできませんが)。

【口述試験】
 口述試験は筆記試験で合格をもらった講座ごとに受験します。各講座に所属する先生方が全員集まるため、面接官が15~20人もしくはそれ以上になり圧倒されると思いますが、少人数の面接と同様に受け答えをすればよいので、落ち着いて臨みましょう。面接では、大学院で取り組みたい研究に関して必ず聞かれます。研究室は院試の後に選べば良いのですが、ある程度背景知識は持っていた方が答えやすいと思います。一般向け書籍でよいので先生方の著書を読んでおくと話のネタになるかもしれません。また、学部で行った研究に関しても質問をされました。私の場合、学部では月隕石の研究、大学院では数値計算と、研究手法が大きく異なっていたため、手法を変えたいと思った経緯の説明に苦労しました。その他、筆記試験で一般的でない問題選択(4科目から1題ずつなど)をするとその理由も聞かれるようです。筆記試験合格発表後でつい気が緩みがちですが、進学後・進学前の研究やそれらの関連について再度整理しておくとよいでしょう。
 服装に関しては特に指定はなかったのですが、Yシャツ(ネクタイ・ジャケットなし)で臨みました。しっかりとスーツを着用している学生もある程度はいました。暑い時期ですし、重要なのは面接で話す内容ですので、服装を過度に気にする必要はなさそうでした。ただ、Tシャツ・短パン等は避け襟付きのシャツにした方が無難だとは思います。

進学後

【研究】
 大学院に入学してからは、研究中心の生活を送ることになります。私の場合、研究対象を月から地球に、手法を試料分析からモデリングへと変更したため、初めは新たに覚えることが多く苦労しました。ただし同じテーマを続ける場合でも、研究をする際には何が分かっていないのか、どのようにすれば分かるのか、等を調べて勉強し続けるというのは同じです。よって、学部時代と分野や手法が違うという理由だけで進学を諦める必要はありません。やっていけるかどうかは本人次第だと思います。
 研究テーマに関しては、指導教員の先生と相談しながら慎重に決めることが重要です。テーマへの興味・関心はもちろん、何が分かっていて何がまだ研究されていないのか、(モデリングの場合は特に)地質記録や観測等で検証可能なのか、など検討すべき点はいくつもあります。また、テーマを探す中で関連する文献を調べてみると、実際の研究が進学前に持っていたイメージと異なることもあるかもしれません。

【その他大学院生活】
 進学すると院生室の机が各学生に1つずつ与えられます。院生室は研究室ごとではなく、固体地球科学講座と地球生命圏科学講座も含む、他研究室の院生と同じ部屋で過ごすことになります。専門分野の異なる学生と交流できます。基本的には大学に来る時間や帰る時間は自由です。朝早くからいる方もいれば、夕方になってから現れる方もいます。私は普段は昼前に来て夜の早い時間に帰っていますが、学会前やセミナー発表前、学期末等は夜遅くなることも多いです。院生は授業の他、週に何度かセミナーに出ることになります。私の場合、研究室単位のセミナー・複数研究室合同のセミナー(表層セミナー)・不定期に開かれる講座全体のセミナー(システム科学セミナー)に参加しています。その他、研究室の先輩が主催している自主的な勉強会にも出ています。必須でないものも興味があれば積極的に参加するとよいと思います。

終わりに

 東大の地球惑星科学専攻には様々な分野の研究者が集まっており、特にシステム科学講座は分野横断的な研究にも関われる恵まれた環境です。入学してからは周りのレベルの高さにしばしば驚きますが、その分学べることも多いと思っています。まとまりのない話になってしまいましたが、進学を考えている方の参考になれば幸いです。

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