恐竜を絶滅させた小惑星の痕跡を衝突クレーター内に発見 -全球に降り注いだイリジウムを含む衝突ダスト-

プレスリリース
後藤 和久(地球惑星科学専攻 教授)

概要

東京工業大学 理学院 地球惑星科学系の石川晃准教授、海洋研究開発機構 高知コア研究所の富岡尚敬主任研究員、東京大学 大学院理学系研究科の後藤和久教授、東邦大学 理学部の山口耕生准教授は、ブリュッセル自由大学のSteven Goderis(スティーブン・ゴデリス)教授、イタリア・パドバ大学の佐藤峰南博士らとの国際共同研究により、約6,600万年前の白亜紀/古第三紀境界に形成されたメキシコのチチュルブ・クレーター内部の掘削試料を対象に、小惑星物質中に特徴的に含まれる元素(イリジウム)の化学分析を行い、小惑星物質が衝突由来の堆積物最上部に濃集していることを明らかにした。

本研究成果は、この衝突現場と世界中から報告されている白亜紀/古第三紀境界前後に堆積した地層の時間軸を正確に揃える重要な基準となる。今後、大規模な小惑星衝突によって飛散した物質がどのように地球全体へ拡散したのかを手がかりにすることで、恐竜絶滅前後の環境変動がより詳細に復元されることが期待される。

恐竜を絶滅させた小惑星の痕跡を衝突クレーター内に発見 -全球に降り注いだイリジウムを含む衝突ダスト-
図:チチュルブ・クレーター掘削に用いられたマートル号(The University of Texas at Austin, Jackson School of Geosciences提供)

詳細については、以下をご参照ください。

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