プレスリリース
宮本 英昭(地球惑星科学専攻 教授(兼任))
発表概要
東京大学大学院工学系研究科の清水雄太特任研究員と宮本英昭教授(地球惑星科学専攻 兼任)らによる研究グループは、AI(深層学習)を活用し大量の岩石を高速かつ高精度に自動識別する実用的なアルゴリズムを世界で初めて確立しました。
本研究では独自に収集した数万個に及ぶ岩石の輪郭データを基に新たな解析手法を開発し、小惑星リュウグウ・ベヌー表面に存在する全ての1m以上の岩石粒子(識別数は350万個、画像間の重複を取り除き総数20万個を記録)を初めて網羅的に識別し、それらの形状と分布を解明しました。
その結果、両天体では表面の土砂が逆方向に移動していたことが明らかとなり、わずか数時間の自転速度の差がその原因であると突き止めました。
この成果は、小惑星の多様性や小惑星形成後の進化の理解に寄与するのみならず、防災・減災、採鉱・建設・土木工事現場で直面する大量の土砂の状態把握という課題の抜本的解決に向けた鍵となることが期待されます。

詳細については、以下をご参照ください。
- 理学系研究科web:https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/10749/
- 掲載URL:https://www.nature.com/articles/s41598-025-94574-1
学生各位
表題の件について、詳細は下記よりご確認ください。
https://www.eps.s.u-tokyo.ac.jp/wp-content/uploads/ポスター 国際研修Ⅱ説明会-2025.pdf
詳細は下記ページにございますので、ご確認ください。
【院生向けお知らせ】https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/current/info/grad/
【理学系研究科 電子申請システム提出期限】 2025年5月19日(月)
▶ 卓越大学院、SPRING GX等に所属する学生は申請が必須になっていますので、
(5月9日)を目安に「申請書情報」を作成するようにしてください。
この先変更等が生じる場合もありますので、こまめに情報をチェックしてください。
▶問い合わせ先 理学系研究科 学務課 大学院担当 仲井様 daigakuin.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp
アト秒レーザー科学研究センターより、Sセメスター(夏学期)に開講する大学院生向けの光科学に関する理工間連携講義・実験実習科目の開講についてご案内です。(先端光科学講義I、先端光科学実験実習I)
詳細は、下記より資料をご確認ください。
https://drive.google.com/file/d/1KkUac_O5M8sWDCMdWklUqA_z6QkhlxxX/view?usp=sharing
先端光科学講義I,先端光科学実験実習Iガイダンス(ハイブリッド開催)
日時:2025年4月7日(月)10:25~ 30分程度
場所:東京大学本郷キャンパス理学部化学本館4階講義室
Zoom URL : https://u-tokyo-ac-jp.zoom.us/j/83006207596?pwd=ijVppj0FtIRvizxXtA7UohrLAzIewb.1
内容:先端光科学講義I,先端光科学実験実習Iの概要説明,参加登録方法の説明など
* 先端光科学講義I、先端光科学実験実習Iの履修を希望される方は、
4/7(月)~4/18(金)に参加登録をお願いいたします。
(2025.5.9)グループ別ガイダンスの教室情報更新
(2025.5.2)事前登録フォーム、附置研究所・センター個別ガイダンス情報更新
2025年5月31日(土)13:00よりハイブリッド形態での入試ガイダンスを開催します。
事前参加登録が必要ですので、確認の上ご参加ください。
事前参加登録方法
1.下記フォームよりご登録ください。
https://forms.office.com/r/HWdKf58bL2
2.フォーム送信後、登録いただいたメールアドレスへ参加登録の確認および配布資料(オンライン参加用Zoom URL等)が自動で送付されます。返信が無い場合はお問い合わせください。
全体ガイダンス
場 所: ハイブリッド開催(理学部1号館 小柴ホール+Zoom)
12:30 入場開始
13:00 全体ガイダンス開始
・専攻長からのメッセージ
・大学院の教育体制紹介
・修士課程入試から指導教員決定までのプロセス説明
・質疑応答
13:45 全体ガイダンス終了
[オンラインの方はZoom接続終了]
研究グループ別ガイダンス
全体ガイダンス終了後、各グループ(大気海洋科学、宇宙惑星科学、地球惑星システム科学、固体地球科学、地球生命圏科学)に分かれて個別ガイダンスを行います。
各グループにおける1回目、2回目の内容は同じです。
Zoom URLは事前登録者へお送りします。
場 所:ハイブリッド(各グループ別の教室+各グループ別のZoom)
大気海洋科学 理学部1号館2階小柴ホール
宇宙惑星科学 理学部1号館3階336号室
地球惑星システム科学 理学部1号館2階285号室
固体地球科学 理学部1号館2階287号室
地球生命圏科学 理学部1号館2階279号室
13:50 希望グループの部屋に移動/Zoom URLに接続
14:00 グループ別ガイダンス(1回目)開始
15:10 グループ別ガイダンス(1回目)終了
[オンライン参加の方は一旦Zoomから退出]
15:15 希望グループの部屋に移動/Zoom URLに接続
15:25 グループ別ガイダンス(2回目)開始
16:35 グループ別ガイダンス(2回目)終了
[オンラインの方はZoom接続終了]
附置研究所・センター別ガイダンス
大気海洋研究所
日 時:5月31日(土) 16:45~18:15
場 所:理学部1号館105教室にてハイブリッド形式により開催
内 容:
1. 大気海洋研究所の紹介
2. 教員との対面またはオンライン面談
(気候システム,海洋大気,海洋物理,海洋化学,海洋底科学)
大学院担当教員一覧はhttp://www.aori.u-tokyo.ac.jp/education/supervisor.html
問合せ先:大気海洋研究所
吉森 正和 准教授(04-7136-4380、masakazu[at]aori.u-tokyo.ac.jp)
朴 進午 准教授(04-7136-6363、jopark@aori.u-tokyo.ac.j)
先端科学技術研究センター
日 時: 5月31日(土) 10:30-11:45
場 所:理学部1号館 380教室にてハイブリッド形式により開催
内 容:先端研では、宇宙環境・惑星圏科学分野・関研、グローバル気候力学分野・小坂研、宇宙惑星物質進化学分野・日比谷研が地球惑星科学専攻の大学院生を受け入れています。その概要や所属大学院生の生活について紹介します。
詳しくは https://www.rcast.u-tokyo.ac.jp
問合せ先:先端科学技術研究センター 小坂 優 准教授(ykosaka[at]atmos.rcast.u-tokyo.ac.jp)
地震研究所
⽇ 時:5月31日(土) 17:00〜18:45
場 所:ハイブリッドで開催(東京⼤学地震研究所1号館2階セミナー室とオンライン)
内 容:
1.全体説明
・所⻑挨拶
・地震研の研究概要
・学⽣会による地震研での⽣活紹介
・質疑応答
2.座談会(ハイブリッド:研究分野ごとに分かれて)
詳細はhttp://www.eri.u-tokyo.ac.jp/education/student.html
問合せ先:地震研究所 前野 深 准教授(fmaeno[at]eri.u-tokyo.ac.jp)
高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所
日 時:5月31日(土) 14:00~16:35(基幹講座・固体地球科学講座のガイダンスと合同)
内 容:KEK物構研では、大型加速器を利用した地球惑星関連物質の研究に興味のある学生を募集しています。
問合せ先:高エネルギー加速器研究機構 物質構造科学研究所 船守 展正 教授(nobumasa.funamori[at]kek.jp)
宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所
<ガイダンス情報>
日 時:5月31日(土) 17:00-18:00
場 所:理学部1号館336教室にてハイブリッド形式により開催
内 容:宇宙科学研究所にある研究室の概要や院生生活について説明します。
<宇宙研 ラボツアー>
日 時:6月1日(日) 10:00-12:00
場 所:宇宙科学研究所 相模原キャンパス A棟5階会議(最寄り駅:JR横浜線淵野辺駅)
問合せ先:宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所 地球外物質研究グループ 臼井 寛裕 教授(070-3117-7038、usui.tomohiro[at]jaxa.jp)
お問い合わせ
東京大学 大学院理学系研究科
地球惑星科学専攻
gakumu-eps.s[at]gs.mail.u-tokyo.ac.jp
履修登録手続きについて、以下のとおりお知らせします。
指導教員と相談の上、履修計画を決定し、【4月18日(金)まで】に指導教員確認済(署名をもらうこと)の「履修科目控」を提出してください。
*履修登録期間:4月4日(金)~4月18日(金)
■今学期新たに履修する科目がない場合■
1.UTASの履修登録画面で【履修登録なし】をクリックする。
→終了 ※今学期新たに履修する科目がない場合、「履修科目控」の提出は必要ありません。
■今学期新たに履修する科目がある場合■
1. UTASで履修登録をして、「履修科目控」をpdfで出力する。
2. 履修科目控pdfを指導教員に確認してもらった後、署名または捺印(電子印可)をもらう。
(電子データでのやりとりも可)
3. 下記いずれかの方法で専攻事務室に「署名または捺印後の履修科目控」を提出する。
a)専攻事務室(理学部1号館811号室)に紙で提出する(学内便・郵送等での提出も可)。
b)以下のURLにPDFをアップロードする。(ファイル名:学籍番号_氏名)
【修士】
2025年度通年・Sセメスター 修士 履修登録控
【博士】
2025年度通年・Sセメスター 博士 履修登録控
→「履修科目控」提出締切:4月18日(金)
※履修登録期間を過ぎると修正ができません
※お茶の水女子大学・東京科学大学・総合研究大学院大学の科目を履修する場合は、上記の履修登録手続きと異なります。
After consulting with your academic advisor, decide on your course plan and submit a copy of your course registration that has been confirmed by your academic advisor.
*Course Registration Period:April 4 (Fri.)~April 18 (Fri.)
■If there are no new courses to take this semester■
1.Just click on the【No courses registered】button if you have no courses to take for that semester.
There’s no need to submit the【courses registered】.
■If you have new subjects to take this semester■
① Register courses you would like to take online through UTAS.
② After completing registration, click on【Create PDF】to print a copy of【courses registered】.
Submit the copy to your academic advisor and get an approval from her/him.( signature or electronic seal )
③Submit the “signed or stamped course registration copy” to the department office using one of the methods below.
a) Submit to the department office (Faculty of Science Building 1, Room 811) (submission via on-campus mail or mail is also acceptable).
b) Upload to the URL below. (File name: Student ID number_name)
[Master’s ]
https://univtokyo.sharepoint.com/:f:/t/Teams.jimu-eps.s/EkeCYb48CeNNracpWUb5GIUBGlIuSTu4m341oqMHY4TWUA
[doctoral ]
https://univtokyo.sharepoint.com/:f:/t/Teams.jimu-eps.s/Equv1tHyVctLgIBL9yGXnk8BWdhBZJWhaceJJHlFxFHeng
Deadline for submission:April 18 (Fri.)
After the registration period, you will not be able to make corrections.
地球惑星物理学科および地球惑星環境学科の進学ガイダンスを行います。
皆さんが本学科において学業・研究生活を送る上でぜひ知っておく必要のある多くの事項についての説明と重要な講習会がありますので、必ず出席してください。
全体ガイダンスを開催後、学科ごとの個別ガイダンスを行います。
なお、対面実施のみですのでご注意ください。
進学ガイダンス
日時:令和7年3月31日(月)10:00~
場所:理学部1号館東棟285号室
全体ガイダンス終了後、地球惑星環境学科は287号室へ移動。
引き続き各教室にて各学科ガイダンスが行われます。
●新学生証の配布について
・新学生証は下記授業の初回開始前*に教室前で教養学部の学生証と引き換えにお渡しします。
地球惑星物理学科:統計力学Ⅰ
地球惑星環境学科:造岩鉱物光学実習
*4月に入ってからすぐ引き換えたい場合は4月1日または4月3日であれば引き換え可能ですので、地球惑星科学専攻事務室(理学部1号館811)の窓口へお訪ねください。
—-問い合わせ先—-
地球惑星科学専攻事務室 教務担当
電話番号:03-5841-4501、4502(直通)
e-mail: gakumu-eps.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp
理学部地球惑星物理学科・地球惑星環境学科の皆様
2025年度Sセメスターに実施するアドバイザーとの面談について以下のとおりお知らせします。
アドバイザー教員はメールにて通知します。
終了報告提出期限:4/17(木)
提出場所(ファイル名は「学籍番号_名前_終了報告」):2025S終了報告受取
アドバイザー面談期間:
2025/4/4から4/17まで(履修登録期間:4/4~4/18)
【学生アドバイザー制度】
・勉強や進学の相談・サポートのために、各学生にアドバイザー教員二人が付きます。
・セメスター毎の履修登録前にアドバイザーと面談してください。その際、履修状況についても相談するので「履修登録控」「(記入済の)単位取得確認報告書」をアドバイザー(正)に提出してください。
※「単位取得状況報告書」の書式はこちらからダウンロードしてください。
地球惑星物理学科:地物_単位取得状況報告書
地球惑星環境学科:環境_単位取得状況報告書
<面談方法>
対面での面談を基本とします。面談の日時をアドバイザー(正)と相談して決めてください。複数分野の教員と話せる機会なのでアドバイザー(副)との面談も推奨します。アドバイザーが出張している場合等は、オンラインで面談してください。
(1)事前準備
(1a)UTASで今学期の履修登録を行い、「履修登録控」をPDFファイル出力。
(1b)「単位取得状況確認報告書」の書式をダウンロードし、前学期までに取得した単位数・今学期履修する単位数などを記入。
(1c)アドバイザー(正)とメールで面談約束をする。教員は講義や会議、出張等を多く抱えており、予定を入れられる時間に限りがあるため早めに連絡すること。
(2)面談する。話題は履修状況が主だが、自由な相談をしてよい。面談の際に、(1a)(1b)のファイルを渡すこと。
(3)面談終了後に、以下の方法で終了報告を行う。
面談日時の情報が含まれたメールをPDF化し、4/17までに指定のリンクからアップロードする。ファイル名は「学籍番号_名前_終了報告」とする。
—–質問は所属学科の教務委員会へ—–
地球惑星物理学科: chibutsu-kyomu-wg@eps.s.u-tokyo.ac.jp
地球惑星環境学科: chikyu-kyomu-wg@eps.s.u-tokyo.ac.jp
【注意事項】
・履修登録をしてから申請するようにしてください(履修する科目だけを申請する)。
・申請した科目を履修しないことにした場合は、届を修正して提出してください。
(それができるよう、届の締め切りは履修登録期間よりも長くとってあります)
他学部の卒業単位認定基準:
原則として、提出された科目認定届に基づき
(a) 後期教養科目である
(b) 授業内容が理学部提供科目と重複せず、かつ、地球惑星物理学に関係すると認められる
のいずれかに該当すると学科教務委員会が判断した場合に卒業単位として認定します。
他学部科目(教養学部第2学年持ち出し専門科目含む)の認定を希望する方は、以下のとおり手続きを行ってください。
なお、認定の可否については締切後、学科教務委員会で審議した後にメールにてご連絡します。
※2年生は3年生に進学時に提出してください。
◆提出書類:卒業に要する専門科目認定届(word)(pdf)
◆提出方法:UTokyo Accountでログインし、下記URLからアップロードすること(ファイル名:学籍番号_氏名)
受取_地物2025S卒業に要する専門科目認定届
◆提出締切:2025年4月25日(金)
※認定科目に関する注意事項は理学部からの通知にてご確認ください。
【注意事項】
・履修登録をしてから申請するようにしてください(履修する科目だけを申請する)。
・申請した科目を履修しないことにした場合は、届を修正して提出してください。
(それができるよう、届の締め切りは履修登録期間よりも長くとってあります)
他学部・他学科の卒業単位認定基準:
本学科専門科目以外の理学部及び他学部専門科目の卒業単位認定を希望する場合,提出された科目認定届に基づき,知識や研究手法として本学科に必要な科目と認められるかを学科教務委員会で判断します。
他学科・他学部科目(教養学部第2学年持ち出し専門科目含む)の認定を希望する方は、以下のとおり手続きを行ってください。
なお、認定の可否については締切後、学科教務委員会で審議した後にメールにてご連絡します。
※2年生は3年生に進学時に提出してください。
◆提出書類:卒業に要する専門科目認定届(word)(pdf)
◆提出方法:UTokyo Accountでログインし、下記URLからアップロードすること(ファイル名:学籍番号_氏名)
受取_環境2025S卒業に要する専門科目認定届
◆提出締切:2025年4月25日(金)
※認定科目に関する注意事項は理学部からの通知にてご確認ください。
2024年度「学生の声」
阿隅 杏珠(地球惑星科学専攻 博士1年)
私は火星大気の研究をしています。そのせいか、最近「火星人」と呼ばれることが増えてきました。あまりに安直だ、と無視する手もあっただろうに、むしろ内心うっすら喜んでいる自分に気が付き我ながら呆れるばかりです。
恐らく、これを読んでくださっている方の多くは大学院入試や大学院での生活に関する情報をお集めのことと思います。本稿を書くにあたり、私自身も、先人の書かれた「学生の声」をいくつか拝読しました。中でも、こちらhttps://www.eps.s.u-tokyo.ac.jp/focus20220801/は、高校生から大学院生までを対象とした情報がほぼすべて網羅されており、大変参考になります。さて、地球惑星科学専攻のバイブルともいえる情報源も紹介したことですし、ここらで筆を置いてもいい気がするのですが・・・どうやら火星人にも良心があるようです。せっかく「学生の声」執筆をお声がけ頂いたので、私にしか書けないことを、すなわち、火星大気の研究を始めるに至った経緯を記していこうと思います。
小学生くらいの頃から宇宙に漠然とした興味を持っていました。「宇宙への漠然とした興味」を言語化するのは少し難しいのですが、ざっくりいうと直接肌で感じ取ることのできない地球の外側の領域に魅力を感じていたようです。これは中高を経ても変わらず、地球惑星物理学科(以降、地物)に進学後も、宇宙惑星に関わる研究が出来たら嬉しいと思っていました。一方、地物の授業で面白いと感じたのは地球流体力学や気象学でした。身近な大気現象が数式である程度クリアに説明できるという点に惹かれました。学部生の頃は陸上部で長距離走に打ち込んでおり、日常的に天気への関心が高かったことも関係していたかもしれません。というのも、試合の一週間前から頻繁に天気予報を確認し、気象条件に合わせた調整方法を考えたり、思い通りの走りが出来なかったときの言い訳を考えたりしていたからです。
このような背景から、4年前期の論文講読では、大気物理学を選択し、地球大気大循環に関する理論的な論文を読みました。専門用語がまったくわからなかったため、いくつもの教科書を行き来しながら、亀もびっくりのスピードで読み進めることになりました。一方で、実際に手を動かして数式を追っていく過程には、思いのほか楽しさを感じることができました。この演習を終えた頃には、もともと持っていた宇宙や惑星への関心とも重なって、「惑星大気の研究は面白そうだ」と、研究の方向性が次第に定まってきたのを覚えています。ちょうどその頃、この演習を担当されていた現在の指導教員の佐藤薫先生から、「例えば火星は地軸の傾きや自転周期が地球とほぼ同じため、地球と同じ手法で研究ができる可能性がある」と教えていただいたことも、大きな後押しとなりました。
院試を乗り越え、前述の佐藤薫研究室への配属が決まりました。地球以外の惑星を研究するのは私が初めてだったこともあり、当時は若干の心細さを感じていました。しかし、地物演習でお世話になったある先生の、「境界領域の研究は、両方の領域に興味を持ってもらいやすいが、まずは一つの分野で専門性を身につけることが大切」という話を思い出し、まずは所属研究室で、地球を対象に発展してきた気象学をしっかりと身に着けようと思うようになりました。
以上が、火星大気の研究を始めるに至った経緯です。
“隣の王道気象学の研究室では、同級生がなぜか火星大気の研究をしています(本当に何故だろう……?)”
(冒頭に紹介したバイブルの5節:大学院入試(・研究室選び)の最終段落からの引用)
勝手ながら「学生の声」という場をお借りして、この問いに対するレスポンスとさせていただきます。
私の研究内容を詳しく知りたいという物好きな方はこちらhttps://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/press/10683/をご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。皆さまがご自身にとって納得のいく進路を選ばれますよう、心よりお祈り申し上げます。
阿隅 杏珠(地球惑星科学専攻 佐藤研 博士1年)
[2025.03公開/2024年度「学生の声」]
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科、東京科学大学(旧東京工業大学)、総合研究大学院大学物理科学研究科、高エネルギー加速器科学研究科及び複合科学研究科の授業科目の履修(特別聴講生)について次のとおり履修手続きを行います。
※このページに随時追記していきます。締め切りまでが短くなっているのでこまめにチェックください。
※履修の許可を頂いたにも関わらず未受講が多くなっております。様々な事情があるかと思いますが、協定にもありますように、相手大学へ「推薦」されていることを忘れずに履修申請するようにお願いいたします。
提出期限
東京科学大学(旧東京工業大学) 4/2(水)〆切
お茶の水女子大学 4/4(金)午前〆切 ※提出後、受講申請フォームの入力あり。別途案内します。
総研大 4/7(月)午前〆切
申請方法
① 指導教員に、メールで履修希望の旨を伝え、履修の許可を得て下さい。
② 指導教員の履修許可を示すメールを専攻事務室教務事務宛に転送して下さい。
e-mail:gakumu-eps.s@gs.mail.u-tokyo.ac.jp
転送の際、履修願等の必要書類を添付して下さい。(書類は下記よりダウンロード)
※「履修許可」欄は未記入で構いません。
※東京科学大学(旧東京工業大学)に申請希望の方は事前に授業担当教員へ履修の承諾を得てください。
履修登録用紙
東京科学大学(旧東京工業大学) お茶の水女子大学 総合研究大学院大学
※東京科学大学(旧東京工業大学)に申請希望の方は下記も併せて提出してください。
授業科目履修希望申告書、学生証発行申請書、写真データ(JPEG)
各大学の聴講可能科目・注意事項
*「2025 年度履修案内」P5,6(英文は P60)に記載のコースのみ申込可能
*他大学科目の場合、履修者がいない場合など閉講になる場合あり
また成績報告時期も本研究科と異なるため、修了単位数に気を付けること
<東京科学大学(旧東京工業大学)>
2025年度大学院課程時間割表
→https://www.titech.ac.jp/student/students/life/graduate-timetables
・大学院時間割のうち「講究等」につきましては、他大学生の履修は不可
・履修を希望する場合は、別紙「学生の皆様へ~単位互換制度を利用して東京科学大学理工学系(※)の授業を受ける際の留意事項」をよく読んで、事前に担当教員へ履修の承諾を得ること
<お茶の水女子大学>
履修可能科目(修士) 履修可能科目(博士)
お茶の水女子大学シラバス(シラバス検索年度設定:2025 年度)
→お茶の水女子大学 シラバス (ocha.ac.jp)
<総合研究大学院大学>
2025年度他大学への開放科目一覧(総研大 HP)
→https://www.soken.ac.jp/education/curriculum/courselist/