北海道から目撃された異常に明るいオーロラの成因
共同プレスリリース
関 華奈⼦(地球惑星科学専攻 教授)
天野 孝伸(地球惑星科学専攻 准教授)
桂華 邦裕(地球惑星科学専攻 助教)
発表概要
国立極地研究所の片岡龍峰准教授を中心とする、名古屋大学、東京大学との共同研究グループは、2023年12月1日に発生した磁気嵐の規模が大きくなかったにもかかわらず、なぜ北海道から肉眼で見られるほど異常に明るいオーロラが発生したのか、という疑問のもと、この赤いオーロラの発生メカニズムを検証しました。この異常な現象は、太陽風密度が極めて濃かったために、磁気圏が非常に小さくなっていたことと、磁気嵐中に起こった特異なオーロラ爆発の直接的な影響を日本から観察できる絶好のタイミングであったためだと考えられます。また、多くの市民科学者たちによって得られた写真データをもとに、オーロラの発光高度が通常のオーロラとは違い、高度400~600 kmという非常に高い位置であったことも明らかになりました。日本のような中緯度地域からもオーロラが見られる条件の詳細が明らかになったことで、今後の正確な宇宙天気予報への貢献も期待できます。
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