学生のみなさんへ
これからの進路を選択しようとしているみなさん、地球惑星環境学科でともに学びませんか。
太陽系の惑星の一つである地球の環境は、さまざまな物理現象、化学現象、生命活動が互いに関連しあう複雑なシステムです。
私たちの学科では、この複雑なシステムの過去を学び、現在を知り、未来を予測するため、これらのすべての基礎と現象の相互作用の理解をめざしています。
学科紹介資料
お知らせ
進学相談・進学振り分けに関する相談は随時受け付けております
要求科目・要望科目はこちらからご確認ください。
要求科目
文科全類に対して
以下の(1)~(3)を履修のこと
(1) (i)か(ii)を履修すること
(i) 基礎科目(数理科学)「数理科学基礎、微分積分学、線形代数学」(計8単位)
(ii) 総合科目F「数理科学概論 I(文科生)、数理科学概論 II(文科生)」(計4単位)
または、総合科目F「数理科学概論 I(文科生)」、基礎科目(社会科学)「数学 II(文科生)」(計4単位)
(2) (i)か(ii)を履修すること
(i) 基礎科目(物質科学)「力学、電磁気学、熱力学または化学熱力学、構造化学、物性化学」の5科目の中から4科目(計8単位)
(ii) 基礎科目(物質科学)「力学、電磁気学」、総合科目E「物質化学(文科生)、物理科学 I(文科生)、地球惑星環境学入門」の5科目の中から2科目(計4単位)
(3) (i)か(ii)を履修すること
(i) 基礎科目(生命科学)「生命科学、生命科学 I、生命科学 II」の3科目の中から1科目(2単位または1単位)
(ii) 総合科目E「現代生命科学 I(文科生、理一生)、現代生命科学 II(文科生、理一生)、微生物の科学、進化学」の4科目の中から1科目(2単位または1単位)
要望科目
総合科目D 「地球環境論、環境物質科学、生態学、社会環境論」
総合科目E 「惑星地球科学 I(理科生)、惑星地球科学 II(理科生)、宇宙科学 I、宇宙科学 II、地球惑星環境学入門、地球惑星物理学入門、細胞生命科学、動物科学、植物科学」
進学に関して疑問・質問のある方は下記までお気軽にご連絡ください。
連絡先
● 学部生の新型コロナ対応に関する相談は、
chikyu-kyomu-wg[at]eps.s.u-tokyo.ac.jp
[at]を@にしてお送りください。
● その他一般的な相談は、
東京大学 理学部 地球惑星環境学科
〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1 <理学部1号館>
2021年度 教務担当 後藤 和久
居室:理1号館中央棟室544室
Eメール:goto50[at]eps.s.u-tokyo.ac.jp
TEL:03-5841-4563
● 進学相談・進学振り分けに関する相談も随時受け付けています。お気軽にご相談ください。
全般 soudan-chikyu[at]eps.s.u-tokyo.ac.jp
進学に関するよくある疑問・質問はこちらをご参照ください。
Q&A
よくある質問をまとめました。
Q 理学部には地球惑星環境学科と地球惑星物理学科がありますが、どう違うのでしょうか?
「地球や惑星における諸過程、諸現象の理解を目指す」という意味では、その目的や対象は同じです。異なるのは、その目的を達成するための手法です。地球惑星物理学科が数値解析や物理学的手法など物理学に基づいて現象を理解する教育に重点を置くのに対し、地球惑星環境学科では野外において直接観測したり、諸現象を記録する地層・化石・岩石を調査・観察・採取するための野外調査教育に重点を置いています。また採取した試料の分析を行なう上で必要な化学・生物学の教育にも力を入れています。
Q 地球惑星環境学科に進学するためには駒場でどのような勉強をしておくべきでしょうか?
地球惑星環境学は物理・化学・生物学の複合した総合的な学問であるため、駒場ではそれらすべての基礎的なことをきちんと理解することが大切です。また、基本的な数学を勉強しておくことも大切です。
Q 全科類枠で文科系からの進学が可能とありますが、進学後に困ることはありませんか?
進学後の授業については、駒場2年Aセメスターの授業で地球惑星科学の基礎から学ぶことができますが、その時点である程度の理系科目の基礎は修得していることが望まれます。当学科でカバーしている分野は多岐にわたるため、進学前の駒場の基礎科目および総合科目の数理科学、物質科学、生命科学を受講することにより、広い理系科目の知識を身につけておくことをお勧めします。
Q 地球惑星環境学科ではフィールド調査や巡検で時間が拘束されるのでは。
3つの野外巡検と3つの野外実習がありますが、野外巡検Iのみが必修で、それ以外は選択必修です。つまり、全部を取る必要はありません。野外実習は、基本的に夏休みにそれぞれ1週間程度の日程で行なわれます。それぞれの日程が重ならないように配慮していますので、日程と興味を考え合わせて選択することができます。また、野外実習は基本的に3年のSセメスター(夏休み期間中に実施)に取ることになっていますが、やむを得ぬ事情がある場合は4年生で取得することを認める場合もあります。
Q 地球惑星環境学科で行われるフィールド調査や巡検などにはお金がかかると聞きましたが・・・。
上述のように3年次では最大でのべ3週間程度、4年次では約1週間の巡検や調査がおこなわれます。そのため、ある程度の費用負担は必要になります。ただし学生の負担分を軽減するため、現地での移動に(目的地によっては往復も)車を利用したり、宿泊には東大や他大学の施設を利用したりということを行っています。また、理学部による実習などへの旅費援助もあり、学生の負担は軽減されています。
Q フィールドワークが好きでないと地球惑星環境学科には向かないでしょうか?
当学科は実証的な研究スタイルを機軸としていますが、化学分析や実験的・理論的な手法で研究を行うことも可能です。卒業研究ではフィールド調査・観測のほかにも化学分析・室内実験・データ解析・数値シミュレーションなど、一人一人の特性に応じた研究スタイルをとることができます。
Q 実習の授業が多くて大変ではないでしょうか?
3年次のカリキュラムは午後のほとんどは実習・演習科目に当てられています。しかしこれは理学部内のほとんどの学科が同様なカリキュラムとなっており、地球惑星環境学科だけが大変だということではありません。むしろ、実証的な研究を進める上で必要な手法を学ぶための重要な時間だと考えてください。
Q 地球以外の惑星は対象にしないのでしょうか?
もちろん対象にしています。地球の起源やその特殊性、普遍性を知る上で、他の惑星との比較は不可欠ですので、太陽系や太陽系外の惑星や小天体などもすべて対象になります。
Q 生物進化については?
当学科が力を入れている分野の一つです。化石を用いた形態進化的なものの見方に加えて、遺伝子解析に基づく見方の教育を強化しつつあります。
Q 卒業論文があると聞きましたが?
卒業論文(地球惑星環境学特別研究)は必修です。4年後期の科目としていますが、4月初旬からテーマと指導教員の絞込みが始まります。詳しくは、「地球惑星環境学特別研究」のシラバスをご覧ください。
Q 卒業後の進路は?
毎年の卒業生のうち約8割が大学院修士課程に進学します。学部を卒業して就職する場合の就職先の例としては、石油会社、マスコミ、金融機関などが挙げられます。
Q 大学院への進学は大変でしょうか?
地球惑星環境学科の学生の多くが進学することになる地球惑星科学専攻は、修士の学生定員が99名という大きな組織で、教員数も非常に多く、より広範囲な研究分野がカバーされています。入学試験は学力試験が主ですが、学部の勉強をきちんとやっていれば、普通に進学できます。
Q 大学院で他の専攻に進むことはできますか?
理学系内の他専攻に進学したり、学内の新領域創成科学研究科・工学系研究科・農学系研究科などに進んだりすることもできます。
Q 女子学生はどのくらいいるのでしょうか?
ここ数年は、定員20名のうち~5名ほどが女子学生であることが多いですが、年によって変動します。令和3年度の進学生では、20名中8名が女性です。また、教員には女性が3名います。
Q 見学はできますか?
進学相談担当にご連絡ください。見学日程をアレンジいたします。
soudan-chikyu[at]eps.s.u-tokyo.ac.jp ([at]を@にしてお送りください。)
Q 理学部では「学ぶ」ということが中心になるかと思いますが、環境問題の解決に直接携わるということはできないのでしょうか。
もちろん環境問題の解決に直接携わっている先生もたくさんいます。卒業研究では「学ぶ」だけでなく、実践的な課題も多いので、HPなども参照ください。
Q 恐竜や古代環境の研究は非常に魅力、ロマンがあると思うのですが、研究費の確保や研究者の数といった面で、天文と似たような厳しい環境なのではないかと感じたのですが、今後も広く、承認・支援され得る学問対象であるのでしょうか。
古生物は理科の入り口として人気分野で支援されていますし、各地の博物館の学芸員・研究員や国の研究所の研究員など大学以外でも研究職は多くあります。研究費については、他の分野と同様に国から助成される科学研究費の他、環境関係・地質関係の財団の助成金などもあります。波及効果による社会貢献としては、津波や洪水の地層から防災関係への貢献や、石油や資源の探査にも関連します。
Q 環境学科で古生物を学びたいと考えているのですが、研究室見学等はいつ頃行ったらよいでしょうか。
研究室見学は随時可能です。教員にアポイントメントを取るようにしてください。
Q 学部から地球惑星環境学科に進んでも、物理や化学に進み、基礎・原理的な研究をしていなくても、研究に行き詰まることはありませんか。
研究を進める上で物理や化学の基礎をしっかりと固めておくことは無駄にはなりません。ですが、物理や化学の最先端研究に携わらないと、地球惑星科学の最先端研究ができないというわけではなく、地球惑星科学分野の基礎や原理や、野外調査や天然試料の観察など分野ならではの手法を身に付けることで、先進的な成果を挙げることが十分可能です。
Q 学芸員資格を取りたいと考えているのですが、地球惑星環境学科に所属して、学芸員資格を取ることは可能でしょうか。
可能です。詳細は、理学部便覧に掲載されている学芸員資格に関するページを参照してください。ただし、学芸員は資料の調査研究が職務ですので、天然試料を対象に先進的な研究成果を挙げることを推奨します(https://www.bunka.go.jp/seisaku/bijutsukan_hakubutsukan/shinko/about/)。
Q 地理学との違いを教えてください。
地理学は非常に幅広い分野をカバーする学問ですが、環境学科では地形学や自然災害学などの自然地理学的な研究が主に行われています。フィールドワークや分析、解析を主体としますが、自然地理学は人間社会に密接に関係することもあり、人文地理学的な要素を一部含むこともあります。