理・サイエンスギャラリーがリニューアル！地惑展示の見所＆裏話をご紹介

2022-07-11

東京大学大学院理学系研究科・理学部「サイエンスギャラリー」（以下SG）が2022年7月11日にリニューアルオープンしました。現地展示だけでなく、特設サイトからも理学の研究に触れられる、充実のギャラリーに生まれ変わっています！

その第一弾研究展示として、本専攻・学科からは「はやぶさ２が見た小惑星リュウグウ」と「マントルの岩石・大陸地殻の岩石」を提供しています。

会場にはさらに、眞鍋淑郎博士のノーベル賞展示の他、大画面で視聴できる専攻紹介ビデオも！
そこで、地惑展示の見所＆裏話をご紹介します。

研究展示
はやぶさ２が見た小惑星リュウグウ

2018年6月～2019年11月にかけてはやぶさ２が探査した小惑星リュウグウ。そんなリュウグウのアナグリフ画像（赤青眼鏡で見る立体画像）と、簡易模型を展示しています。

展示詳細［SGweb］：https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/gallery/exhibits/eps002.html

アナグリフ画像は諸田智克准教授のお手製です（SGwebでは一色になっています）。赤青眼鏡は左目が赤なので、かけ間違いなく！

リュウグウ簡易模型の試行錯誤

展示している簡易模型は、3Dプリンターにて作成した後、ジオラマ作成で使われる黒い粒子をまぶして、リュウグウのイメージに近づけたものです。リュウグウはとてもごつごつしているので、ものすごくよく見ると、粒子のつきが甘いところから、3Dプリンター特有の横線（地肌）が見えるかもしれません･･･。
3DプリンターデータはJAXAギャラリーでも公開されています。

JAXA はやぶさ２プロジェクト「小惑星リュウグウの3D形状モデル」：https://www.hayabusa2.jaxa.jp/galleries/3D/

第一回、第二回着地点のシール箇所を「ここか？ここだ！」と定めている様子。アナグリフ画像を手元にチェックしてもらったので、赤青眼鏡をかけないと定めにくいという、やや怪しい作業に。

研究展示
マントルの岩石・大陸地殻の岩石

地球の上部マントルを代表する「かんらん岩」と、大陸地殻上部を代表する「花崗岩」。２つの岩石の重さの違いから、地球の動きを感じられる比較展示です。

展示詳細［SGweb］：https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/gallery/exhibits/eps001.html

こちらの岩石も、かつて地惑に在籍していた教員の自作。体感教材の一つとして活躍してきました。皆さんも、地惑学生になったつもりで触れてみてください！

ノーベル賞展示［常設］
2021年ノーベル物理学賞受賞眞鍋淑郎博士コーナー

2021年ノーベル物理学賞を受賞された、眞鍋博士に関する展示コーナーです。自動扉を挟んで左手側には、小柴昌俊先生、梶田隆章先生の展示があります。
ノーベル賞メダル＆賞状のレプリカと、受賞理由となった研究成果を常設で展示解説しています。
＊眞鍋先生のお名前は記事用漢字表記に則り「真鍋」表記となっています。

映像展示
地球惑星科学専攻紹介ビデオ

SGに入って、まず目につく大型モニター。こちらでは、各専攻・学科の紹介が、1分50秒ほどのショートムービー（音なし字幕）で流れています。
本専攻は基幹講座が５つに分かれているので、映像内で各研究をおおむね取り上げられるよう、新たに撮影などを行いました。しかし振り返ってみると、一番悩んだのは字幕テロップで、「読みやすい長さの英文をいれること」だった気がします。
ショートムービーは続々増える予定なので、お楽しみに！

SGは本郷キャンパス理学部１号館という、まさにわたしたちが日々、研究を行っている建物の中にあります。一見、普通のビルのようですが、実験室やセミナー室などでは、教員や学生が議論し、時に悩みながら、研究を進めています。
そんな場所から生まれた研究展示を、本郷にお立ち寄りの際はぜひ、同じ場所で感じてみてください。もちろん、地惑以外も興味深い展示が皆さんをお待ちしています！

専攻Twitterでも小話、地惑エピソードをつぶやき中です。
地惑専攻・学科公式Twitter：@eps_UTokyo

理学系研究科サイエンスギャラリー：https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/gallery/
地球惑星科学の研究教育支援基金：https://utf.u-tokyo.ac.jp/project/pjt101