宇宙戦略基金事業(第二期)「月面インフラ構築に資する要素技術」交付決定 -月面資源である水・金属元素の探査技術の確立-
関連メンバー
諸田 智克 准教授、長 勇一郎 助教、庄司 大悟 特任研究員
吉岡 和夫 准教授(兼:新領域創成科学研究科准教授)、三浦 弥生 准教授(兼:地震研究所准教授)
日向 輝 大学院生、杉田 精司 教授
発表概要
国立大学法人東京大学(本部:東京都文京区、総長:藤井輝夫、以下「東京大学」)は国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が公募する「宇宙戦略基金事業(第二期)」において、「技術開発テーマ/探査等(月面インフラ構築に資する要素技術)」に採択されました(課題名:「水・金属元素探査装置のフライトモデル開発と月面資源量の実測」)。本事業において、2026年2月10 日に交付が決定しました。『LUNAR-RABBITプロジェクト』が始動します。
米国が主導するアルテミス計画をはじめとして,世界各国が月面での持続的な活動拠点構築を目指した探査活動を計画しています。将来の持続的な月面活動に向けたインフラ構築において、最大の課題の一つは地球からの物資輸送に伴う高いコストです。この課題を解決するためには、月面に存在する水や金属元素といった資源を現地で調達する技術の確立が不可欠です。本事業では、月面資源として期待される元素の濃度と鉱物組成を月面その場で計測可能な観測装置の開発を行い、月面での資源探査技術実証と資源データの取得までを行います。観測装置は、広角分光カメラ、中性子・ガンマ線センサ、レーザー誘起プラズマ発光分光計、顕微分光カメラからなり、これらを組み合わせて、資源元素の発見、濃度・総量の評価、さらには「どの鉱物にどの元素が濃集しているか」といった存在形態の特定までを可能とする日本独自の観測手法の実証を目指します(図1)。
また、本観測装置は、将来の有人月面活動や月面基地建設の計画に不可欠となる、月面の地質・土質特性や放射線環境などの月面環境データの取得にも貢献することが期待されます。
本事業の推進にあたっては、「はやぶさ2」や「SLIM」などの惑星探査ミッションにおいて観測装置開発の実績を有する研究者を中心に、宇宙分野での豊富な経験を持つ企業および地上センサ技術を有する企業からなる産学連携チーム(*)を構成し、将来の月面開発に向けた技術基盤の強化と関連分野の裾野拡大にも貢献します。

4つの観測装置の特性を活かした資源探査手順を確立する。(1) 広角分光カメラによる探査領域の広域資源マッピングと資源濃集領域の特定、 (2) 中性子・ガンマ線センサ、LIBSによる表面から深さ1mまでの資源元素の濃度の評価、 (3) 顕微分光カメラによる資源の存在形態の把握。
産学連携チーム(*)及び詳細については、以下をご参照ください。






