5つの研究グループ

地球惑星科学専攻では、5つの研究グループにわかれて研究・教育を行っています。
ここでは、それぞれのグループの研究分野について紹介します。

学生の声

 大学院生活と月震の研究
  板垣 義法 (水谷研究室 修士2年)

 

研究室を選んだ動機・経緯、研究室選びのアドバイス
研究室を選んだ動機としてはやはり自分の希望する教官が宇宙科学研究所(通称宇宙研)に所属していたというのが一番ですが、惑星探査に興味があったこともその1つかと思います。宇宙研は大学とはやや異なり、主にミッションを中心として動いている機関です。どのような形であれ、ミッションに関わりたい、と思っている人はぜひ宇宙研を希望すべきです。その希望に叶ったものがきっと見つかることと思います。

また、研究室選択の際はぜひ希望する研究室を訪問することをお勧めします。特に外部からの受験の場合、もちろんホームページや人伝いなどの情報もあることとは思いますが、情報量から言えば内部生と比較して圧倒的に不利です。そのような状況を少しでも打開するためには、自分の足で情報を集めることが必要不可欠ではないかと思うのです。

研究室訪問においては、その研究室の様子・特徴、自分の希望する研究ができそうかどうか教官から聞けるのはもちろん、院生からも同様のこと、さらには入試対策を教えてもらえたり過去問をもらえたりすることもあるので、教官だけではなく院生もつかまえて積極的に質問するのがよいかと思います。きっと親身になって応対してくれるはずですから。

大学院の生活の実態や反省点、勉強になった点
日々朝から晩まで研究に打ち込むというのが基本かと思います。数値計算、実験、データ解析、論文を読む、…、と人によって作業は様々ですが、やることは山のようにあります。そのようなたくさんのやるべきことを確実にこなしていくためには、短期・長期的な計画立てが必要であると思います。もっとも僕の場合、修士論文の提出間際になって慌ててしまったのでもっと計画を立てて研究を進めるべきだったということが反省点でもあるわけですが…。

経済的な面では、日本育英会の奨学金の貸与を受けている人が多くいます。アルバイトとしては時間の融通の利く家庭教師などをやっている人が多いようです。

宇宙研に在籍している中で一番苦労するのは、やはり宇宙研と大学とが非常に離れていることであると思います。修士1年次、特に前期は主に大学の講義を中心として毎日が過ぎていってしまうわけですが、宇宙研の近辺で暮らしている場合、通学時間が片道2時間ほどにもなってしまいます。宇宙研で講義を行ってくれればいいのに…、などと思ったこともありました。相模原で一人暮らしをする場合、この大変さは覚悟しておいて下さい。

固体惑星グループには4つの研究室があり、様々な専門家がいます。そのため、自分の研究に対して様々な観点からアドバイスその他をもらえるので、自分では気付かなかった問題点が浮かび上がってくるなと大変勉強になりました。また、同じ学年同士でもかなり熱い議論が深夜まで?繰り広げられることもよくあり、これもまた大いに勉強になります。

大学院で行った研究の紹介とその魅力
修士課程では、「深発月震と月内部潮汐応力の関連性」というタイトルで理論的な研究を行いました。ここで、深発月震とは月で発生する地震のうち非常に深い所で発生するものを言い、月内部潮汐応力とは地球が月内部(深発月震震源)に及ぼす潮汐力のことです。

2つの関連を示すものとして、ほんの一例ではありますが以下にグラフを提示します。このグラフはA15と呼ばれるある1つの深発月震震源における潮汐応力6成分の時間変化を表したものです。各プロットは深発月震発生時刻を表してあり、それは大きな値を示している3成分(実線)のピークにプロットされていることから、この震源では潮汐応力が支配的に働いている、つまり深発月震と潮汐応力とは密接な関連性を持っていることが見て取れます。

なぜこのテーマで研究を行ったのかというと、「月震」というものに興味があったのと同時に、この研究がひいては月の形成史の解明につながっていくのではないかと考えたからです。月がどのようにして形成されたのか?という疑問に対しては様々な見解が挙げられていますが、現段階ではそのどれもが仮説に過ぎません。アポロミッションから三十数年も経った現在においてもそのような状況であるということは、言い換えればまだまだ月に関する多くの研究が必要とされているということです。僕の場合は潮汐という観点からのアプローチを試みましたが、ある何らかの手法を用いて月や惑星を研究していくこと、そしてそれらに関する様々な謎が少しずつでも解けていくことは、非常に興味深いそして好奇心をくすぐるものではないかと思います。