5つの研究グループ

地球惑星科学専攻では、5つの研究グループにわかれて研究・教育を行っています。
ここでは、それぞれのグループの研究分野について紹介します。

学生の声

動物を研究したい人の大学院進学例
石塚 麻奈(地球生命圏科学講座・修士2年)

 

 

 

 参考になるかはわかりませんが、院試(2年前)から修士2年夏(現在)の研究にいたるまで、かいつまんで書こうと思います。

 

 自己紹介ですが、私はここの理学部地球惑星環境学科出身で、いわゆる内部生というやつです。学部4年の卒論の頃から對比地先生にご指導いただき、現在生きている生物の形態を参考にして古脊椎動物の形態を復元する・進化史を推定することを目指す研究(勉強)をしています。

 

 

院試

 

 「院試について内部生は色々と有利」とか揶揄されたりしますが、全くそんなことはありません! みんな一所懸命勉強しています。科目の選択は、専門科目だからといって全員が地球科学を選ぶかというと全くそんなことはなく、入りたい研究室の要求科目との兼ね合いを見ながら好き勝手に科目を選んでいる印象です。その場合に選ぶのは、過去に学んできてとっつきやすい数学・物理あたりが多いようです。

 

 私は生物と化学を選択しましたのでその科目の話しかできませんが、教科書について書きますと、生物は「キャンベル生物学」、化学は「ジョーンズ有機化学(上/下/巻末問題解答集)」を利用しました。この4冊は過去問を解く際に非常にためになります。でも値段が高いので、これまでの大学生活で持っていなければ無理して買うほどではないと思います。あと無機化学の教科書を使いましたが名前を忘れました。予定では熱力学を選択するつもりでしたので、熱力学の対策も行っていました。本番では難しすぎてやめましたが。これは保険のつもりで複数の科目の対策をしておいたのが功を奏しました。

 

 英語は元々メチャクチャ苦手で、問題集を解いて試験形式に慣れたところでもう諦めました。ちなみにですが、英語については試験要綱に「文法重視の重みづけを行う」と書かれていますね(少なくとも2014年は)。文法は練習すればかなり解けるようになるので、この措置は嬉しかったです。

 

 面接試験は講座によって、また人によって聞かれる内容が全く違うようです。真面目な研究の話を掘り下げられた人とか、何故か笑いが起こる人とかもいます。卒論で何をしているか、と、大学院に入って具体的に何の研究がしたいか、だけは共通しているかもしれません。特に後者は大事だそうで、この返答がグダグダですと落ちたりします。研究室の倍率が高い場合は特に注意ですね。

 

 

研究室決め

 

 とにかく大事なのは情報収集だと思います。

 

 色々な人の話を聞いていると、研究室の選択は最も力と時間をかけて行うべき最重要の作業なのではないでしょうか。入ってから「なんか思ってたのとちがう…」となってしまうのは本当に残念ですし、少なくとも2年間所属する研究室ですから、心配事は先生に全て聞いておいた方が絶対にいいです。できれば研究室の先輩方にも率直なお話を聞きに行くといいと思います。研究室も様々で、研究テーマが先生から学生に与えられるところ、コアタイムを設けラボとして計画的に日々の実験作業があるところ、全て学生の自主性に任せるところなど多様です。研究室でどんな研究が行われているかも大事ですが、実際に行われる実験や作業はヒト対ヒトで、全て人間がやることですから、個人的には、その辺の相性も非常に重要だと思います。

 

 

現在の生活

 

 少しだけ具体的な研究の話をしようと思います。

 

 私のいる研究室の専門は古脊椎動物学です。古脊椎動物とは、古くて背骨のある生き物です。人気どころで言えば、たとえば恐竜がいますね。彼らは化石として発掘されるわけですが、せっかくなので生きていた時の姿も復元したいですね。化石というのは肉が全部腐ってしまって骨だけが残っているのが多いわけですが、これを組み上げて、元のように肉付けをしましょう。とすると、具体的にどんな筋肉がどう付いていたの?とか、皮膚や毛の色は?とかいう情報が必須ですが、化石だけを見ていたらこれを推測するのは難しいです。その場合どうするかというと、現代に生きている新鮮な生き物たちを参考にするという方法があります。幸いなことに恐竜の一部は現代まで生き残り、毎朝チュンチュン鳴いたり、アメ横なんかで美味しそうなのが1羽まるごと売られていたりします。鳥類ですね。それから、次に系統的に近いのがワニです。つまり、現生生物であるワニと鳥類の情報と、絶滅動物である恐竜の化石の形状を元にして、消えてしまった恐竜の身体を復元するというのはどうでしょうか?

 

 というようなことを、恐竜に限らず筋肉に限らず、色々な分類群・色々な部位で試みているのがこの研究室です。では具体的に何をするかというと、とにかく現生生物の身体の構造を調べ尽くさなければならないので、CTを撮ったり、ハサミとピンセットでバラバラに解剖したりします。色々な人が色々な分類群を対象に生き物を集めてくるので、実験室はさながら動物園のようになります。実際に動物園から来たのもいます。

 

アルコール漬け標本

 

まあ、みんなアルコール漬け標本なのですが。一応モザイクをかけました。上の写真の中のいろいろな場所に、爬虫類(鳥類含む)、哺乳類、両生類すべて合わせて60匹ぐらいいます。例えば右下の白い大バケツの中とか、奥の段ボール箱の中とか。

 

トドと先輩

 

こちらは楽しそうな先輩とトドの頭です。トドの方はどうも楽しくなさそうですね。

 

 そのほかにもちろん主役である古脊椎動物の化石を観察したりもするのですが、それは実験室ではなく、海外や国内の博物館に出向いて行います。輸送中に破損すると困るので、化石の方を動かすことはあまりなく、人間の方が動きます。

 

 研究は基本的にはメンバーの各々が独立に行っており、あまり共同で作業することはないのですが、ときどき実験室で先輩方と出くわすと面白い話が聴けてとても楽しいです。与太話や標本の自慢(?)をしたり、標本作りのコツを教えてもらったり、研究の相談をしたりします。先生は非常に丁寧に相談に乗ってくださり、参考文献を教えてくれたり、時には解剖の実演をしてお手本を見せてくださったりします。去年の研究室歓迎会では研究対象の味を知っておこうということで、ワニを食べに行き、非常に楽しかったです。研究室の皆様にはいつも大変お世話になっており、ここには書ききれないほどです。(これは言わされているわけではありませんよ、念のため。)

 

 これから院への進学を考えていらっしゃる皆様にも、よい研究室生活が訪れるように祈っています。もし同じ研究室になりましたら、歓迎会では何を食べに行きますかね。