5つの研究グループ

地球惑星科学専攻では、5つの研究グループにわかれて研究・教育を行っています。
ここでは、それぞれのグループの研究分野について紹介します。

学生の声

 大学院での生活
  玄田 英典 (地球惑星システム科学講座 博士3年)

 

こんにちは。ここでは、私が大学院で行っている研究の紹介というよりもむしろ、大学院での生活に関する話題に重点を置いて話をしようと思っています。

ということで、まずは、私の平均的な1日の生活パターンを見てみることにしましょう。



(注)あくまでも私個人の生活パターンです。

大体こんな感じの生活が週に5~6日あります。週に1~2日は頭を休めるため大学には来ません。終日フリータイムです。会社勤めと違って、土日に休むわけではなく、平日に休んだりしています。そして土日の方が大学は人が少なくて静かなので、研究がはかどったりします。

さて、起床は昼頃。大変優雅な朝を迎えます。これにはちゃんとした理由があって、通勤ラッシュが嫌いなのと、朝早く起きるのが苦手なためです。後者は理由になっていません。

次に『セミナー』ですが、これは、同じような研究分野の人が複数人集まって、個々の研究成果を報告したり、論文や教科書を読んで議論をしています。週に3~4日あります。議論が思いのほか白熱しすると、セミナーが終わる頃には、ものすごい空腹感を憶えたり、顔がテカテカしたりすることもあるとかないとか。

さて、上の図からわかる重要なことは、大学院生活の大半を『研究』が占めているということです。これは当たり前のことで、大学院は研究をするところなのです。したがって、いかに大学院生活を充実させるかは、いかに研究を充実させるかにかかっているということになります。

ということで、これから大学院に進学しようと思っているあなたに、近い将来の研究生活を有意義にするために必要な3つの最重要項目を伝授しようと思います。

それはずばり、

1. 指導教官選び
2. 研究テーマ選び
3. 英語

です。まずは、指導教官選びについて。

修士課程に進み、日ごろの研究を進めていく上で、様々な壁にぶち当たります。また、自分では研究を進めているつもりでも、とんでもない方向に進んでいったりする場合があります。その方向を修正してくれたり、壁を乗り越えるのを手助けしてくれるのが指導教官です。

この時、指導教官と十分にコミュニケーションがとれないと大変なことになります。もちろん他の先生に相談するのも良いですが、やはり身近にいる指導教官との相性は重要になってくると思われます。

「私は大人だから、誰とでもコミュニケーションが取れる!」

と思っている人も多いかと思いますが、大学の教授や助教授になる方々は、やはり一風変わっている方が多いので、要注意です。そして、そもそも、大学院に進学して、しかも、地球惑星科学なぞを研究しようと思っているあなた自体、世間からみたら一風変わっています。ということで、1度と言わず、何度も研究室に足を運び、先生方と話をし、馬が合うかどうかたしかめてみることは重要です。

さて、あなたは、私の忠告にしたがって、指導教官(相性Good)を決定したとしましょう。次に、問題となってくるのが研究テーマ選びです。

授業に出て単位を取るという大学生活とは違って、大学院では、研究をしていないとまわりから白い目で見られます。それは当たり前のことで、大学院というシステム自体、研究者を育成することを第一と考えているからです。だから、大学院生で研究をしていない人は、寿司屋に行って、『とんかつ定食』を注文しているのと同じで、まわりから白い目で見られます。

さらに、2年後には、否が応でも修士論文を提出しなければならないという状況がやってきます。2年という歳月は長いようで短いです。だから、早い段階で研究テーマを決めて研究することをお勧めします。

ジブリ作品のように、『研究テーマ』が空から降ってくるようなことはありません。

たまに指導教官から降ってくることはあるようですが、私は、研究テーマを探すことも含めて研究だと思っています。昔、校長先生が「家に帰るまでが遠足」って言っていたのと同じです。いや、ちょっと違いますが、ニュアンス的にはそんな感じです。

さて、口で言うのは簡単ですが、実際に研究テーマを決めるのは難しいです。実際に修士に入ってくる院生の大半は、この研究テーマ選びに苦労するようです。私もそうでした。

まず第一に何を研究していいかわからない。何がわかっていて何がわかっていないのか?まずは、基本的な知識やその分野の背景を身に付けなければなりません。そのためには、たくさんの教科書や論文を読み、積極的に学会に参加し、いろいろな研究者と話をし、研究テーマ決定への糸口を見つけていく必要があります。できれば、そのようなことは大学時代に済ませ、大学院に進学する頃には、明確な研究テーマを持参してくるのがベターですが、修士に入ってからでも遅くはないと思います。私自身そうでしたから。

ということで、日ごろの大学講義から、何がわかっていて何がわかっていないのか?ぐらいは常に意識をしていると、きっと良いことがあると思います。

さて、上で挙げた2つの最重要項目ですが、当てはまらない部類の人々もいます。それは、いわゆる『天才』な人々です。これから大学院に進学してくるであろう天才な人は、上記の項目をまったく無視して、自由奔放にやってもらって問題ないと思います。研究上で壁にぶつかっても1人で乗り越えられるでしょうし、研究のアイデアなんかは湯水のごとく湧いてくるでしょうし。

ちなみに、天才な人々は、そもそも、大学院の研究生活に不安なんか持ってないでしょうから、おそらくこのページを見ないと思います。したがって、このページを読んでいるあなたは、少なくとも私が挙げた上記の2つの項目を少しは気にとめて大学院に進学すると、きっと良いことがあると思います。

さて、最重要項目の3つ目の英語についてです。このテーマだけ浮いているように見えますが、研究生活を充実させるのにかなり重要だったりします。

まず、1つ目の理由は、科学における共通言語は英語です。これから沢山読むであろう論文のほとんどは英語です。何か調べ物をしてもすぐに英語がでてきます。

ちなみに、私は中学、高校と英語が苦手で、将来英語を勉強しなくてもいいようにと思って理系に進みましたが、大きな間違いでした。現在後悔しています。激しく後悔しています。ちなみに、理系に進んだことを後悔しているのではなくて、英語をもっと真剣に取り組まなかったことに対する後悔です。あしからず。

さて、英語が重要であることの2つ目の理由は、国際学会などに出席した時に顕著になります。科学の舞台は、日本ではなくて、世界です。自分の研究を世界に広めるためには英語(英会話)ができなければ話になりません。優れた研究をしているのに、英会話が苦手で、悲しい思いをしている人は沢山いるでしょう。

私もその1人です(優れた研究をしているかどうかは別)。

私の場合、頭に浮かんだことの5%ぐらいしか言葉にできません。しかも、そのうちの20%ぐらいしか相手に伝わらないので、最終的には、頭に浮かんだことの1%ぐらいしか相手に伝わっていないことになります。悲しいです。悲しすぎます。ということで、これから大学院に進学して、研究者を目指す方は、英語をしっかり勉強しておくときっと良いことがあると思います。

ということで、以上、大学院生活および、研究生活を有意義に過ごすための3カ条を紹介させていただきました。

さて、最後に、私の研究について紹介します。

私は、現在、地球型惑星の大気の起源と進化に興味をもち、理論的な側面から研究をしています。

そもそもの疑問は、どうして地球に大気があるのか?から始まり、どうやって大気が作られたのか?。それから、なぜ地球と金星と火星で、大気が全然違うのか?というような小学生だったら誰でも一度は考える疑問です。そして、子供の頃、一度は考える疑問を大人になって、真剣に取り組んでいるだけのことです。

将来、この研究が、世界の人々の生活に役立つかどうかは、はなはだ疑問が残りますが、夢を追いかけているということで許してやってください。