2014年度 城ケ島野外実習(地形地質調査法実習)

 2014年度 城ケ島実習(2014/5/30~6/1)
    地球惑星環境学科3年 韓 秀萬
 
 
地形地質調査法および実習という授業では、測量、岩相の区別、ルートマップ作成など、地質学において礎となる知識を、演習を通して学びました。そして、今回の三日に渡る城ケ島巡検で、初めてこれらの技術を現場で駆使することでより理解を深め、さらには、地質学とは何たる学問か、存分に感じ取ることができました。
 
1日目
 
北西部から南西部にかけて移動しながら、岩相の観察、地層の走行・傾斜を測ってから、油壺にある大学の研修所に向かいました。夜のミーティングでは各地点での地層の様子を整理し、柱状図を作りました。
 

 
 
2日目
 
 毘沙門湾の西岸で、午前の、潮が最も引いているタイミングを狙って海食台(ベンチ)の測量を行いました。大正地震や元禄地震によって隆起したベンチが、現在の海水準より著しく高いことが観察されました。研究所でのミーティングでは、測量したベンチの標高と、現生と化石のヤッコカンザシの標高を比べることで、大地震で海岸部の地層が何メートルも上昇することがわかりました。
 

3日目
 
 最後は城ケ島の北西から南西にかけて小断層のデータを集めました。小断層のずれの程度を測り、断層の面積を近似的に求めることで、断層を生じさせた地震の強さ(マグニチュード)を推定することができます。地震は、それぞれ特徴的な剛性率を持つ岩石の混ざった地層で生じますので、地震を理解するためには地球を単純にモデル化することだけでは不十分で、岩相を観察するフィールドワークが大事であることを痛感しました。

 
 初めての本格的な野外調査で、装備など事前準備が不十分だったり、日焼けしたり、データが足りなかったり些細なトラブルはありましたが、これらの経験を通して、「地球が現にこのようになっている」にとどまらず、「過去、地球にどのような出来事があったのだろう?」と疑問を持ち、仮説を立てながら自然を解釈していくという、自然科学的なアプローチの仕方を学ぶことができました。

城ケ島実習から1か月半の間で、城ケ島で興味を持ったトピックを自由に選び、小論文を書き、その成果を授業の最終回に発表します。負担はとても大きいのですが、初めて自分から能動的に調べ、学んでいくとてもいい機会で、これからがまた楽しみです。


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